切らない治療 マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)

平成24年4月1日より、『マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)』健康保険適応へ

先進医療の切らない治療『マイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)』は、先進医療(選定療養)で治療させて頂いておりましたが、その有効性、効率性を評価され、平成24年4月1日より健康保険適応となりました。

過多月経の切らない治療

子宮筋腫や子宮腺筋症にともなう過多月経を治療するマイクロ波子宮内膜アブレーション(MEA)をおこなっています。湾曲したマイクロ波アプリケーターを使用して器質性過多月経を治療するMEAは当院レディスセンターの金岡 靖医師が大阪市立大学在職中に開発した方法であり、手術経験が豊富です。

 子宮腔の内面を覆う組織を子宮内膜といいます。毎月その表面が剥がれ落ちて新しい内膜が再生されるときに起きる出血が月経です。子宮筋腫が子宮内膜の直下で発育した場合や子宮腺筋症の場合に、月経時の出血量が増加し貧血を引き起こします。貧血がひどくなると動悸・息切れなどのつらい症状が現れてきます。また、大量の出血がつづく状態そのものが外出や仕事を著しく制限する結果、働く女性は不利な立場にたたされます。

造血剤、止血剤あるいはホルモン治療の効果が不十分なときは、従来から開腹下や腹腔鏡下に子宮摘出術がおこなわれています。これに対して、MEAは子宮内からマイクロ波を子宮内膜へ照射して壊死させる治療法で、術後は出血量が激減します。MEAは子宮摘出術の代替治療法として、体に負担をかけずに、数分から数十分で安全に実施できる治療法です。当院では1泊2日(当日入院、術後1日目退院)でMEAをおこなっています。退院後はすぐに日常生活に復帰することができます。

閉経までの5~10年の期間を、外科的治療を回避したいために十分満足できない状態でも我慢している女性は少なくありません。そのような方の多くはMEAによって過多月経を治療できるのです。
なお、妊娠を望む方には適応できません。

マイクロ波とはなんでしょう?

周波数1~30GHz(波長30~1cm)の範囲の電磁波はマイクロ波と呼ばれています。電磁波は電場と磁場の相互作用によって発生する空中(真空中も)を伝わる波動です。電磁波は周波数の違いによって、ラジオ波、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線、X線、ガンマ線などさまざまに名前が付けられています。マイクロ波は直進性、反射屈折性など光に近い性質を示すためレーダーや通信に広く使われています。また、水などの誘電物質にマイクロ波が照射されると効率よく熱が発生します。この現象は電子レンジ(マイクロ波オーブン)に応用されています。生体組織も水を多く含むためマイクロ波を照射されると発熱します。

解説 マイクロ波子宮内膜アブレーション

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左:ほぼ正常大の子宮の断面/右:先端が湾曲したマイクロ波アプリケーター

マイクロ波アプリケーターの直径は4mmで子宮の中までスムーズに挿入可能な形状です。
左の図は子宮底部で4回目のマイクロ波照射をおこなっているところを示しています。マイクロ波はアプリケーターの先端周囲の組織を加熱します。子宮腔の内面をすべて覆うようにマイクロ波を照射できたら終了です。この例では計6ヶ所(約6分)のマイクロ波照射で治療は終了します。